RFID(アールエフアイディー:Radio Frequency Identification)とは無線チップによる自動認識の技術です。RFIDは別名で電子タグ、ICタグ、RFIDタグとも呼ばれています。

ユビキタスネットワークは「いつでも、どこでも、何でも、誰でも」必要な情報を取得することができます。その技術基盤のひとつとしてRFIDが注目されています。日本政府では、e-japan戦略Ⅱで、電子タグの高度利活用の支援をしており、「元気、安心、感動、便利」の実現を目指しています。インレットタグ5円を目指す「響プロジェクト」などが有名です。

総務省の発表によると、2007年前後にRFIDがブレークし、2010年の市場規模は、楽観的で31兆円、標準で17兆円、悲観的で9兆円に達すると予測されています。

図1:2010年予測

RFIDとは
総務省発表:ユビキタスネットワーク時代における
電子タグの高度利活用に関する調査研究会より抜粋

RFIDにはさまざまな特長があります。

表1:RFIDの特長

特長 適していること
1:ユニークIDを持つ 個別の管理・識別およびセキュリティ強化
2:非接触での読み取りが可能 離れた場所からタグ情報の読み取り
3:複数個の一括読み取りが可能 対象物の数量を短時間で数える
4:被覆状態での読み取りが可能 箱を開けずに中身や個数を確認する
5:汚れに強く、経年変化が少ない 屋外や工場など悪環境での使用
6:データの書き換えが可能 履歴管理やロット管理

また、特長を生かし、下記のようなことができます。

図2:RFIDでできること

RFIDでできること

RFIDは大きく分けるとパッシブタグとアクティブタグに分類することができます。パッシブタグは数mm~数mの距離で「対象の個体情報」の認識(例:PC等の固定資産の棚卸)、アクティブタグは10m~100mの距離で「対象の位置情報」の認識(例:人の勤怠管理)が主用途となっています。 RFIDは周波数特性により通信距離や適する利用環境が異なります。パッシブタグでの現在の主流は13.56MHzですが、通信距離が数mとなることにより950MHz帯と2.45GHzに注目が集まっています。

アクティブタグでの現在の主流は300MHz帯ですが、輸出入などの湾岸コンテナのグローバル化で433MHzに注目が集まっています。

表2:タグの種類と通信距離

タグ種類 電池有無 通信距離 主流 注目
パッシブタグ 数mm~数m 13.56MHz 950MHz帯、2.45GHz
アクティブタグ 10m~100m 300MHz帯 433MHz

ICタグや読取機、書込機にはさまざまな種類があります。用途、環境等に合わせて選択する必要があります。

ICタグ(別名:無線ICタグ・RFIDタグ)の種類

ICタグ加工は多種多様であり、シール、タグ、カード形状のものは広く普及しています。特殊用途として、耐熱、耐久に優れるセラミックや樹脂加工のものもあります。

  • カード形状
  • タグ形状
  • ハード加工形状(コイン型)
  • ハード加工形状(棒型、板型)
  • ハード加工形状(リング型)
  • ハード加工形状(ガラス封入型)
  • ハード加工形状(小型金属対応型)
  • ハード加工形状(アクセサリー型)

ICタグ(別名:無線ICタグ・RFIDタグ)の種類

  • ゲート型:リーダライタがゲート上に設置されるもの
  • ハンディ型:リーダライタを手に持つなど、携帯して使用するもの
  • 据え置き型:リーダライタを据え置いて使用するもの
  • モジュール型:さまざまな機器に組み込み使用するために、リーダライタの基板のみで提供するもの(例:プリンタ内に内蔵して使用)

RFIDとバーコードでは、保有できる情報量や価格などに違いがあります。その主な違いは以下のとおりです。

表3:ICタグとバーコードの相違点

  ICタグ QRコード バーコード
保有できる情報量 最大 数百桁 最大 数十桁 十桁程度
価格 高価 紙ベースのため安価
読み取り距離 長い 短い 短い
汚れに対する読み取り 強い 弱い
複数の同時読み取り 可能 不可
箱の中での読み取り 可能 不可
書き換え 一部可能 不可

上記のように、RFIDの方が複数同時読み取りをはじめオペレーション負荷が軽減されることが大きな特徴です。

RFIDの価格について

PFIDの現状の価格(パッシブタイプの参考価格)は以下になります。

表4:パッシブタイプの参考価格

  ICタグ リーダ、ライタ
シール形状 樹脂加工・カード 据え置き型 ハンディ型 ラベル印刷付き
価格 100~300円 250~600円 20~50万円 25~60万円 100万円~

RFIDは、周波数によって大きく4つに分類されます。それぞれ特長があり、目的、用途などにより最適なタグを選ぶ必要があります。

表5:RFIDの周波数別特長の比較

  電磁誘導 電波通信
長波 短波 極超短波(UHF) マイクロ波
通信周波数 135kHz未満 13.56MHz 952~954MHz 2.45GHz
通信距離 10cm未満 30cm未満 5m未満 2m未満
汚れ
金属
水分
大きさ ○~△ ×
指向性
価格

RFIDにはいまだいくつかの課題が残っており、この解決なくして、今後のRFID市場の拡大は望めません。

  • ICタグ1個当たりのコスト
  • 業界全体での標準化
  • 技術的な課題

また、今後数多くの導入が見込まれている極超短波(UHF)のタグにおいても、以下のような技術的課題が存在します。

  • 金属面にタグが触れると通信不可となる
  • 利用環境の水分(湿度など)によって通信距離が短くなる影響が出る
  • 高出力版は免許制になる
  • 電波のキャッチにムラが出やすい
  • 反射波などによって、通信できない点(ヌル点、フィールドホール)が発生する

RFIDは、導入コストは安くありませんが、高付加価値を得ることができます。RFIDの導入にともなって、下記のような形でのシステム展開が可能です。

ただし、上記のようにRFIDには解決すべき課題も残されており、導入するだけで効果があがる夢の技術ではありません。

導入の目的を明確にし、RFIDである必然性を考慮して検討を行う必要があります。

図3:RFID導入にともなうシステムの展開

RFID導入にともなうシステムの展開

DTSのRFIDソリューションは、ご利用環境や業務内容についてヒアリングをし、貴社システム全体の最適化を図り、さまざまなニーズに対応できる高度なシステムをご提案します。

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